《仮面舞踏会》初日組 オスカル役・田嶋未歩さんインタビュー

 プリンスオペラ第2回公演《仮面舞踏会》。オーディションで抜擢された初日組のキャストインタビューをお届けしております。


 インタビュー第3回は、本作の清涼剤のような存在でもある、オスカル役をつとめられる田嶋未歩さんです。メールでお話をお伺いいたしました。

田嶋未歩(たじま みほ)


埼玉県熊谷市出身。小・中・高と合唱に親しみ、高校から声楽を始める。東京藝術大学音楽学部声楽科在学中に安宅賞、卒業時には同声会賞並びに佐々木成子賞を受賞し、同声会新人演奏会に出演した。第 78 回全日本学生音楽コンクール東京大会本選第 1 位、全国大会第 2 位受賞。第 96 回都市対抗野球大会決勝戦にて、東京ドームで国歌独唱を務めた。その他にも第 42 回台東第九公演ではソプラノソリスト、熊谷オペラ公演『天国と地獄』ではキューピッド役で出演。声楽を小川明子氏、佐々木典子氏、森麻季氏に師事。現在、東京藝術大学大学院音楽研究科声楽専攻修士 3年次在学中。


◆どんな子ども時代を過ごしてきましたか? その頃の思い出、そして忘れられない子ども時代の思い出の味と共に教えていただければ幸いです。


 田舎育ちで、小さい頃は田んぼや虫、山など自然に囲まれながら過ごしました。歳の離れた兄2人がいて、だいぶボーイッシュな子供だったと記憶しています。物心ついた頃から歌うことが大好きでよく歌を歌っていたのですが、私が通っていた保育園はテレビを見ることが禁止されていて、CMの曲などを口ずさんでしまった時には両親が怒られていました(申し訳ない)。

 忘れられない子供時代の思い出の味は、父と母が作ってくれたシュウマイです。私も包むのをよく手伝っていました。今だにシュウマイはうちのが1番美味しいと思っています!



◆田嶋さんが歌を始められたきっかけを、教えていただいてもよろしいでしょうか。


 歌うことはずっと好きでしたが、小学校から合唱部に入り、そこから高校まで合唱を続けました。パートは基本アルトで、ハモりにいく楽しさをそこでめいっぱい楽しみました。でも正直ソプラノ羨ましかったです! 声楽を本格的に学び始めたのは高校3年生の時、途中までは別の教育系の大学を目指していましたが、音楽の先生から「音大を受けてみたら?」とご提案をいただいて、地元の先生に師事することになりました。高校に入るまではピアノもやったことがなく、楽譜もなかなか読めなかった記憶があります。こんなんで私音大に受かるんだろうか!?とあの頃は思っていましたが、自分がどのくらい歌えるのか挑戦してみたいという気持ちもあり、必死に取り組んでいました。

◆歌を始めたばかりの頃やオペラ歌手になる途上において、忘れられない出会いや時間があったらお伺いしてもよろしいでしょうか。


 歌を始めたばかりの頃は、余裕もなく自分の満足感や達成感が一番大きかったように思うのですが、今は、聴いてくださる方が喜んだり感動したりしてくださるのが一番嬉しいように感じます。演奏は目では見ることができない形のないものですが、それを通して人どおしが繋がっていくことの素晴らしさを日々感じています。高校の時に私の音大受験をそれはそれは応援してくれた子がいて、その子とはもう会えないのですが、私の歌を好きと言ってくれて「未歩ちゃん、絶対に歌手になってね!」という約束をしたのを、何かでめげそうになったときに今でも思い出します。

 また、初めてオペラの役をいただいてステージに立ったあの瞬間は忘れられません。いつもソロで歌っているのとはまた違った緊張感と注目の浴び方で、尊敬している方々と共演させていただけるのがとても嬉しかったです。



◆現在はどのようなレパートリーを中心とされていますか? また、これからどのようなレパートリーを育てていきたいですか? あわせてお伺いできたら嬉しいです。


 現在はアリアも歌曲もフランスものをよく歌っており、主なレパートリーとしています。暗く悲しい雰囲気よりは、明るく楽しい雰囲気の方が得意なように個人的には思います。C. グノーやJ. マスネ、C. ドビュッシー等大好きです。

 大学院では今現在、リリ・ブーランジェというフランスの女性作曲家の『空の晴れ間』という歌曲集を取り上げて歌っており、大変美しくも難しい音楽に日々苦戦しております。

 もともとメゾ・ソプラノだったので、特にアリアは全体的にいろんなソプラノのレパートリーを育てていきたいと思っているのですが、イタリア・オペラのベルカントなどをより広く勉強したいなと思っています。


◆今回の《仮面舞踏会》についてお伺いいたします。あなたが担当される役について、いまの想いを自由に綴っていただければ幸いです。


 初めて挑戦する役でまだまだ理解が追いついていない部分もありますが、オスカルの最初の第一印象は「お調子者のがきんちょ」でした。ズボン役ということで、もともとメゾ・ソプラノだった私にとっては声種は違えどなんだか親近感がありました。物語の中で見ると、周りの重々しい雰囲気や人物の中に、1人だけ軽く爽やかに際立つ姿がとても印象的です。物語の運びや展開においても重要な役割を担っていると思います。楽しいことや悪戯が大好きなムードメーカーである一方、高貴でしっかり芯のある一面も持ち合わせているのが魅力的です。その部分を表現できるよう頑張ります!



◆最後に、この記事を読んでくださる方々へ、公演への想いをお届けいただけますか?


 最後までお付き合いいただきありがとうございました! 初めて参加させていただくプリンスオぺラ、素晴らしい皆様との共演、今からとてもワクワクドキドキしています。貴重な機会をくださったすべての関係者の皆様に、心から感謝申し上げます。まだまだオペラの舞台経験は浅いですが、オペラ稽古や役の研究を通して、自分だけのオスカルを見つけていきたいです! 楽しんでいただけるよう精一杯頑張ります!

 ひとつひとつの言葉を誠実にみがきながら、インタビューを綴ってくださった田嶋さん。弊団体代表の明珍によると、「オスカル役は今回のオーディションでは最も多くの歌手の皆さまが挑戦されました。田嶋さんはその難関の中、素晴らしい歌をご披露くださいました。」とのことでした。誠におめでとうございます。


 プリンスオペラSNSに掲載されておりますご紹介映像からも、その素晴らしい歌声をお聴きいただけます。また、来年1月17日(日)に開催の「プリンスオペラ《仮面舞踏会》オーディション合格者お披露目コンサート」においても、歌声をご披露いただきます。


 田嶋さん演じるオスカル、どうぞお楽しみに!


 プリンスオペラ第2回公演《仮面舞踏会》は、2027年6月26日(土)・27日(日)北とぴあさくらホールで上演いたします。


 それに先立ち、2027年1月17日(日)北とぴあつつじホールで「プリンスオペラ《仮面舞踏会》オーディション合格者お披露目コンサート」を開催いたします。詳細については、こちらの北区文化振興財団の公演紹介ページをご覧ください。


 総勢60名の応募者の中から抜擢された合格者のみなさまの歌声と音楽、来夏6月の本公演に向けてどうぞお楽しみください。










Prince OPERA

北区から世界へ。 プリンスオペラは 地域に根差した質の高い芸術を育て 世界に向けて発信していくことを 目指しています。